こんばんは。World Music Barへようこそ。
金曜日になりました。
今日お仕事だった方、お疲れさまでした。
今日お休みだった方、”心休み”してくださいね。
さて今夜は、金曜日の夜に相応しい、極上のリラックスナンバーをご紹介します。

1990年にリリースされた、UK出身のSoulシンガー兼シンガーソングライター、Omar「There’s Nothing Like This」です。
JazzやSoulの要素を取り入れた Acid Jazz や Down Tempo Soul のスタイルを持ち、リラックスした雰囲気と滑らかなベースラインが特徴的なナンバーです。
この曲は、1990年、1991年、2013年(New ver.)と3回リリースされていますが、やはり私は1990年&1991年の彼のデビューシングルとなった初回Ver.がお気に入りです。
Omar(本名 Omar Lye-Fook)の音楽は、様々なジャンルを取り入れた独自のスタイルを持ち、90年代以降のUK Soulシーンに大きな影響を与えました。
父親はレゲエアーティストのデスモンド・デッカー(Desmond Dekker)のバンドで活動していたドラマーであり、幼少期から音楽に囲まれた環境で育ちました。
1990年に父が運営するインディーレーベル “Kongo Dance” から「There’s Nothing Like This」をリリースし、UKソウルシーンで注目を集めました。
シンプルながら雰囲気たっぷりのこのナンバーは、何といってもBassとDrumsのコンビネーションです。

イントロで柔らかく滑らかなキーボードのコード進行が始まり、リラックスした雰囲気を作り出します。
ベースラインがゆったりとしたグルーヴを生み出し、曲のムードを決定づけます。
そして、サイドスティックのドラムが印象的な役割を果たしています。
リズムパターンの中で、サイドスティックの控えめながらもリズミカルなスネアの音が、楽曲全体の軽やかでリラックスした雰囲気を際立たせているのです。
そしてこの曲の醍醐味ともいうべき、OmarのSmoothなボーカルが入り、語りかけるような歌い方はリスナーを曲の世界へ誘います。
最初のリリース時に35,000枚を売り上げ、その後、イギリスのレーベル”Talkin’ Loud”によって 1991年 に再リリースされ、UKチャートで 14位 を記録し、彼の代表曲となりました。
それでは、お聴きください。

Omar「There’s Nothing Like This」(1990) Album from “There’s Nothing Like This”

Omarはロンドンの名門、ギルドホール音楽演劇学校(Guildhall School of Music & Drama)とマンチェスターのチェサム音楽学校(Chetham’s School of Music)で音楽を学びました。
これらの学校は、Classic音楽やJazz、演劇などの分野で優れた教育を提供することで知られています。
正式な音楽教育を受けたことで、彼は作曲や演奏の技術を磨き、後のキャリアに活かしていったのだと思います。
また彼は2012年にエリザベス女王の誕生日に大英帝国勲章(MBE)を受賞しています。
UKソウル界のレジェンドとして認められた証と言えます。
また、学びだけではなく、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)やLevel 42などの有名アーティストとも交流があったようです。
彼の独自の音楽スタイルは、こうした音楽教育や人脈の影響を受けているのかもしれません。
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余談ですが、この曲は私が学生時代に初めて参加したバンドのリーダーが、自分のやりたい曲をメンバーへ伝えるために制作したカセットテープに入っていた一曲でした。
数十曲入っていたテープでしたが、私はこのOmarのナンバーに最も深い印象をうけました。
当時のみんなは元気かしら?と思いを馳せる今夜この頃です。
そろそろ閉店のお時間となりました。またのご来店をお待ちしております。おやすみなさい。
Hope you have a chilled-out weekend!

(FM Radio “World Music Bar” 当店のラジオ番組もお楽しみください ~ by stand.fm)
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投稿者

店主

On Bass, Writer, Radio DJ, Health Rhythm Counselor, Life Rhythm Advisor

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