いらっしゃいませ。World Music Barへようこそお越しくださいました。
夕暮れが始まる時間が少しずつ早くなりましたね。
今夜もどうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
さて、今夜はお気に入りのBARについてお話させていただきたいと思います。
私は今まで仕事の都合で数か国に滞在したことがあるのですが、とある国で出会った小さなBARがあります。
“LONG PLAY”というMusic Barです(現在は閉店)。
このお店は週に数回、DJがGuestのリクエストに応じてレコードをかけてくれます。
DJ自身のRecommendationもあるのですが、新旧織り交ぜたAOR、Jazz Fusion、Acid Jazz、Soul、Rockなど、様々なジャンルのラインナップ。
「さすがにこの曲は無いだろうなぁ」と思ってリクエストした曲も、数あるレコードからPick Upしてくださり実に素晴らしいタイミングで曲が始まるのです。
恐らくDJの方は、リクエストをしたGuestの雰囲気を見ていてくださっていたと確信できます(笑)。
そして、Staffの皆さまの心配りとシェフのお料理の素晴らしいことと言ったらありません。
月に数回、多い時は週に2回も通っていたこともあり、閉店が決まった頃に伺った際は特別にシェフがオリジナルのお料理を振舞ってくださいました。
いつもお店の扉を開いたその瞬間から、自分だけの特別な時間が始まっていました。
それでは、今夜お届けする曲をご紹介します。
イギリスのバンド、Aceが1974年にリリースしたデビュー・シングル『How Long』です。
Vocalist・KeyboardistとしてPaul Carrackが在籍していたことでも知られています。
曲はこんな歌詞から始まります。
“How long. Has this been going on?”
(どのくらいこんな事が続いていくのだろう)
全体の詩を読み解くと、良いことか良くないことか言われれば、後者の方かもしれません。
一方、曲調はBritish Rock。
恐らくDJのRecommendationからかけられた曲だと思うのですが、曲が始まった瞬間、店内のGuestsが立ち上がり、レコードのTurntableの周りに集まり踊り始めるのです。
この雰囲気が何とも言えない瞬間でした。特に閉店の週は何度もDJがかけていたことを覚えています。様々な国の人達が一つの曲で各々楽しみ、一瞬であたかかい雰囲気になるのです。
音楽の偉大さを感じる、本当に幸せで素敵な時間でした。
当店でも、この雰囲気を是非お客様へお届けします。それでは、お聴きくださいませ。
今夜もそろそろ閉店のお時間が近づいてまいりました。
お客様の心と身体のお疲れがほぐれたようでしたらとても嬉しいです。
今年もあと3ヶ月を切りました。どことなく慌ただしい気持ちになるかもしれませんが、秋の夜長を少し特別なものにしたいとお感じになられたら、当店へ足をお運びください。
今夜もご来店頂きましてありがとうございました。明日も素晴らしい一日となりますように。