いらっしゃいませ。World Music Barへようこそ。
今夜も上質な音楽をお届けします。どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
街はハロウィンが過ぎたあと、クリスマスのイルミネーションに衣装替えします。冬の澄んだ空気に煌めくイルミネーションもとても素敵ですが、夏好きな私は寒くなればなるほど夏が待ち遠しくなります。
洋楽では60年代のSurf Musicや70年代のWest Coast Rock、そしてAORなどが様々なシーンを彩りました。一方、邦楽では特に80年代~90年代を代表するジャンルとなる”City Pop”で、季節感をPromoteするArtistが多かったような気がします。
今夜は、”トライアングル・サウンド”(トライアングル・プロダクション)の代表的アーティストとも言える、杉山清貴&オメガトライブの”SEXY HALATION”という曲をご紹介します。
昨年、作曲活動50周年を迎えられた林哲司さんの数々の名曲を届けてくれたこのバンドとの出会いは、私が音楽の世界へ熱中するきっかけにもなりました。東京国際フォーラムで開かれた林哲司さんの50周年メモリアルコンサートは、私も観に行き、出演されていた杉山清貴さんの変わらない歌声と、今も色褪せない楽曲の数々にあの頃が蘇りました。このコンサートについては別の機会で詳しくお伝えさせていただきますね。
この”SEXY HALATION”が収録されているアルバム『AQUA CITY』は1983年にリリースされた杉山清貴&オメガトライブの1stアルバムです。ここから、クリスタルサウンドとも言うべき、透明感溢れる新しいCITY POPが始まりました。この楽曲は、サビメロのコーラスがとても美しいのですが、林哲司さんご自身で多重コーラスをされています。さらに、これだけクリアなサウンドにもかかわらず、サウンドは音単体がデッド環境で収録されていて、その音にリヴァーヴをかけてエアー感を出しているそうです。まさにこだわりのサウンド作りをされていたことがわかります。
収録メンバーも豪華です。ドラムは青山純さん、ベースは富倉安生さん、ギターは今剛さん、パーカッションは浜口茂外也さん、キーボードは倉田信雄さんです。このような素晴らしいメンバーとこだわりの環境で制作されたアルバムは、関わった全員の想いがつまった、新時代のスタートに相応しいアルバムとなったに違いありません。それでは、お聴きください。
杉山清貴さんの透明感のある声と力強いボーカルがとても曲調に合っていて、歌詞のドラマが心に浮かびますね。夏の海、夕暮れの海岸、都会の夜景を見ながらのドライブ、今夜は少しだけ、あの頃に戻ってノスタルジックな気持ちになっていただけたら、嬉しいです。
これからも当店では林哲司さんと杉山清貴&オメガトライブの名曲の数々をたっぷりとご紹介させて頂く予定です。
今夜も閉店のお時間となりました。外は少し肌寒いようですので、お気をつけてお帰りくださいませ。次回のご来店もお待ちしております。ありがとうございました。
(音声配信のご案内~ on stand.fm “World Music Bar”)