こんばんは。World Music Barへようこそ。
寒さが和らぎ、様々なイベント情報で盛り上がる季節になりました。
今日は連休前半でゆっくりお休みの方も、そしてお出掛け予定の方も、今夜はとびきり心が躍る素晴らしいナンバーをご紹介します。
1978年のアメリカのミュージカル・コメディ映画『Thank God It’s Friday』から、ドナ・サマー(Donna Summer)の「Last Dance」です。
世界中から愛されたVocalist、Donna Summerは、1970年代のディスコ時代を象徴する「ディスコの女王」として知られています。
彼女はボストンで生まれ、若い頃から教会で歌い、音楽の才能を磨きました。
18歳でドイツのミュージカル『Hair』に出演し、ヨーロッパでの活動を開始しました。
この映画が公開された頃、彼女はすでに「ディスコの女王」としての地位を確立しており、彼女の出演が映画の注目度を高めると同時に、観客を引きつける大きな要因となりました。
彼女の演じるヒロインのNicole Simsは、ディスコクラブで歌手としての夢を追い求める女性であり、Donna Summer自身の音楽キャリアとも重なる部分が多く、説得力のある演技を見せています。
この曲は、高い評価を受け、数々の賞を受賞しました。
映画『Thank God It’s Friday』でDonna Summerの「Last Dance」が流れる場面は、物語のクライマックスにあたります。
このシーンでは、彼女が演じるキャラクターであるNicole Simsがディスコクラブ「The Zoo」でパフォーマンスを披露します。
Nicoleは、歌手としての夢を追い求める女性で、この曲を通じてその情熱と希望を表現しています。
シーンの冒頭では、バラード風の静かなイントロが流れ、徐々にディスコビートへと展開していく構成が、観客を引き込む力を持っています。
このパフォーマンスは、映画全体のテーマである「夢を追い求めること」と「ディスコ文化の楽しさ」を象徴するものとなっています。
さらに、この楽曲は映画の中で感動的なフィナーレを飾り、観客に強い印象を残しました。
このシーンが「Last Dance」をアカデミー賞受賞曲に押し上げた要因の一つとも言えます。
そしてこの曲は、ゴールデングローブ賞、グラミー賞も受賞しました。
今夜ご紹介するライブ映像は、ニューヨークのウォルドルフ・アストリアホテル(Waldorf Astoria Hotel)で行われたものです。
私はこのライブ映像を初めて観た時、涙が止まりませんでした。
歌を愛し丁寧に歌う彼女、上品な佇まいと優しさに溢れ、会場を一気にあたたかい雰囲気にする彼女。
終始楽しそうに演奏し、彼女をあたたかい眼差しで見守るバックバンドメンバー。
観客の幸せな笑顔とディスコクラブのような雰囲気となった会場。
全てが本当に素晴らしくて、私がこれまで観た数々のアーティストのライブの中でも、大変印象に残る映像のひとつです。
2012年に彼女が63年の生涯を終えた時、世界中の著名なアーティストが彼女の早すぎる死にコメントを寄せています。
特に、Chicのフロントマン、ナイル・ロジャース(Nile Rodgers)は、”僕は30分近く、ショックのあまりベッドに伏して泣き続けてしまった”とコメントしています。
このパフォーマンスから観てもわかる通り、素晴らしい人間性と天性のボーカルをもつ彼女は、誰からも愛された永遠のアーティストなのです。
**
このライブが行われた会場であるWaldorf Astoria Hotelは、ニューヨークのマンハッタンにあり、豪華さと歴史的な魅力を兼ね備えた象徴的な存在として知られています。
この会場は、豪華なイベントや音楽パフォーマンスが行われます。
Donna Summerのライブは、このホテルのエレガントな雰囲気と彼女の圧倒的なパフォーマンスが融合した特別な瞬間だったことでしょう。
**
今夜お客さまが、ちょっぴりいつもの元気を取り戻せなかったら、そのままゆっくり休んでくださいね。
そして、心に寄り添う素敵な音楽をこのBarから見つけていただけたら嬉しいです。
音楽は、心の不安症状を20%以上改善する、という研究結果があるそうです。
音楽は、単なる娯楽を超えて、心の健康に大きな影響を与える力を持っているのです。
今夜もご来店いただきまして、ありがとうございました。
Let’s dance, this last dance tonight!
(FM Radio “World Music Bar” 当店のラジオ番組もお楽しみください ~ by stand.fm)
Prohibitions 無断転載・無断使用禁止