こんばんは。World Music Barへようこそ。
ここ最近の春めいた陽気から一転して、今日はとても寒い一日でした。
おやすみ前のひととき、どうぞごゆっくりお過ごしください。
3月は人生の節目となるイベントがあったり、お勤め先などでも忙しい時期かと思います。
何となく先延ばし出来ない状況になったり、住み慣れた場所から離れることになったり、
新しいポジションやタスクに向かって心の準備をしていたり。
桜の花が咲く楽しみもありますが、桜の花を見ると、寂しい気持ちになったり、ソワソワしたりする方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今夜は、そんなあなたへ、優しくあたたかい気持ちになれる、珠玉のバラードをご紹介します。
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アメリカのVocal Group、Atlantic Starrの「Masterpiece」(1991)です。
Atlantic Starrと言えば、結婚式のBGMで良く使われる「Always」(1987)で知られていますが、
この「Masterpiece」も愛が込められた素敵なバラードです。
Atlantic Starrは、リード・シンガー兼キーボードのウェイン・ルイス (Wayne Lewis)、トロンボーン兼パーカッションのジョナサン・ルイス (Jonathan Lewis)、リード・シンガー兼ギタリストのデビッド・ルイス (David Lewis)の3兄弟を中心に、1970年に結成されました。
結成当初は、9人という大所帯からのスタートでした。
元々3人はそれぞれのバンドで音楽活動をスタートしていましたが、1970 年代後半に A&M レコードと契約し、Atlantic Starrとして活動を開始しました。
グループ一人目の女性シンガーとなった、シャロン・ブライアント(Sharon Bryant)も加わっていました。
この時、制作陣に名を連ねていたのは2023年に亡くなったフィラデルフィア出身のソウル界の名プロデューサー、ボビー・イーライ(Bobby Eli)でした。
セルフタイトルのデビューアルバムから発売されたシングル”Stand up”が早速成功し、順調なスタートを切りました。
シャロンの活躍もあり、グループは1984年頃まで順調にキャリアを築いてゆきました。
同年、ソロ活動でのキャリアを選んだシャロンが卒業したAtlantic Starrは、彼女の存在がいかに大きな影響を与えていたかを痛感し、Slowdownしてしまいます。
しかし、そこで現れた二人目のシンガー、バーバラ・ウェザーズ(Barbara Weathers)が加入します。
抜群の歌唱力と、あらゆるジャンルの音楽も完璧なアレンジで歌いこなす彼女の存在は、再びグループに光を与えました。
レーベルをWarner Brosへ移し、1987年の7枚目のアルバム”All in the Name of Love”を発表します。
そのアルバムからのシングル”Always”が大ヒット。
念願であったPopチャートとR&Bチャートの両方で1位を獲得しました。
その後1枚のアルバムを挟み、バーバラの脱退も重なり再びグループの転換期を迎えましたが、
1991年のアルバム”Love Crazy”がリリースされ、再びチャートに返り咲きました。
タイトル曲も含み、ヒット曲満載のこのアルバムは、R&Bチャートで7位を獲得しました。
その中でも最大のヒットとなった「Masterpiece」はBillboard Hot 100で3位を獲得し、ゴールドディスクとなりました。
この曲は、”傑作”という意味を持つ”Masterpiece”を”愛する最高の人”と表現して、想う限りの愛の言葉を綴った作品です。
前出の”Always”もそうですが、Atlantic Starrの歌詞は愛に溢れて優しくて、メンバー一人一人の気持ちのこもった表現力と素晴らしい歌唱力やコーラスによって、最高のバラード、まさに”Masterpiece”となる曲がたくさんあります。
曲の旋律も美しいことに加え、この愛の歌は聴く者全てをちょっぴり切なくて、誰かを想う、心が洗われる時間へ導いてくれることでしょう。
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今夜はあたたかいものに包まれながら、この曲で心もぽかぽかになってぐっすりとおやすみください。
来週からは暖かさが戻ってくるようです。
きっと、お客さまのスタートも、あたたかな心で始まることと願っております。
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