こんばんは。World Music Barへようこそ。
今夜も、どうぞごゆっくりお過ごしください。
今日は、75年代~80年代をリードしたイギリスのRock・Funkバンド、Heatwaveをご紹介します。
彼らの最大のヒット曲となった「BOOGIE NIGHTS」を聴くと、ご存知の方もいらっしゃるかと思います。
今回、私がお届けしたい曲は1981年に発売された4枚目のアルバム「Candles」からのシングル「Dreamin’ You」です。
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まずはバンドについて少しご紹介します。
HEATWAVEというバンドが持つ特徴は主に以下の4つが挙げられます。
一つ目は、”多国籍性と文化的背景”です。
アメリカ、イギリス、スイス、チェコスロバキア、ジャマイカなど、多国籍のメンバーが集まり、音楽に異なる文化的要素を持ち込んだことが特徴です。
二つ目は、”音楽的革新性”です。
殆どの楽曲の作曲とアレンジを担当したキーボードのロッド・テンパートン(Rod Temperton)を筆頭に、彼らの楽曲はディスコの枠を超えた普遍的な魅力があります。
三つ目は、”感情的な深み”です。
彼らの曲は単なるDance Musicではなく、歌詞やメロディーを通して愛や希望といった感情を伝えています。
四つ目は、”逆境と挑戦”です。
メンバーが悲劇的な事故や音楽業界の変化に直面する中でも、新たなスタイルを模索し続け、常に進化をとげてきたバンドと言えるでしょう。
今夜ご紹介する「Dreamin’ You」は、まさにこの4つを持ち合わせている作品と私は考えています。
このアルバム「Candles」は、聴き手との気持ちの繋がりにより、アルバムを通して心の旅をさせてくれるような心地良いサウンドスケープを作り出しています。
そして、時代の変化を反映したアルバムとして、Heatwaveの音楽的成長も示されている気がします。
”逆境と挑戦”とも言うべき、メンバーの創造性とチームワークが結実した作品です。
「Dreamin’ You」は、アルバム収録曲の中では、ソウルフルでロマンティックなスタイルが色濃く反映されており、歌詞では愛と幸福感を詠い、あたたかく柔らかなサウンドが特徴となっています。
それでは、お聴きください。
作曲を担当したロッド・テンパートン(Rod Temperton)は、当時既に他のアーティストともコラボレーションしており、特にマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)へ提供した曲は世界中で大ヒットを記録しました。
Rodは、その後の音楽業界へ多大なる影響を与えた偉大なるComposerでした。
このアルバムには、リードシングルとなった「Gangsters of the Groove」というTrackがあります。
この曲を初めて聴いた時、Michaelのサウンドと通じるものを感じました。
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このバンドの歴史を語るには今回のブログでは到底足りず、いずれまた書かせていただこうと思っておりますが、このバンドが創出した数々の名作の裏側には、様々なドラマがあったことを知りました。
この「Candles」の制作にあたり、新たに加入したベーシストのデレク・ブランブル(Derek Bramble)は相当なプレッシャーの中、このアルバムに参加したと思います。
Derekは出身国であるイギリスで、既に作曲家、プロデューサーとして音楽シーンで注目されていました。
Heatwaveの音楽スタイルにマッチしていたDerekのスキルに出会えたことは、バンドとしても幸運な出来事であり、逆境を乗り越えるきっかけのひとつとなったはずであると私は思っています。
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今夜もお立ち寄りくださりありがとうございました。
今週一週間、お客さまが元気で幸せにお過ごしいただけることを願っております。
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