こんばんは。World Music Barへようこそ。
4月は、日本各地でも季節の行事やお祭りが開催されます。
イベント情報も年々早くなり、夏のMusic Fesなどもいち早くキャッチアップ出来るようになりました。
そんなことを整理しているうちにあっという間に季節が変わるので、時の流れの早さを感じます。
でも、このお店でのお時間は、少しゆっくりと流れているかもしれません。
今夜もどうぞごゆっくりお過ごしください。
今夜は、久しぶりに邦楽を選びました。
1978年4月にリリースされた渡辺真知子さんのシングル「かもめが翔んだ日」です。
渡辺真知子さんは、神奈川県横須賀市出身のシンガーソングライターです。
ブログの内容やサイトのデザインからも、海がインスピレーションとなっているようです。
(趣味もスキューバダイビングだそうです🐬)
音楽学科を卒業した彼女の歌声は、デビュー当時から話題となっていました。
そして、作曲も手がける彼女の才能も、数々のヒット曲を見れば明らかでしょう。
彼女の明るいキャラクターとチャーミングな笑顔も手伝って、多くの方に親しまれています。
そんな背景から、フォークソング全盛時代には”シンガーソングライターはテレビに出て歌わない”という風潮がありましたが、積極的にメディアに出演されていました。
天真爛漫なキャラクターとかわいらしい”えくぼ”は、観る側も笑顔にさせていたのだろうと思います。
一方で、シンガーソングライターとして歌う渡辺真知子さんは抜群の歌唱力を持ち、作曲した作品は情熱的で哀愁漂う名曲ばかりでした。
そのギャップも大きな魅力だったのではないでしょうか。
私がこの曲を初めて聴いたのは、社会人になってからですが、TVで歌う渡辺真知子さんの圧倒的なステージパフォーマンスに釘付けになったことを覚えています。
すぐに原曲を探しにCDショップへ行こうとしたところ、AMラジオで曲が流れてすぐに録音しました。
スタジオ録音(収録されているAlbum「海につれていって」)とTVでの渡辺真知子さんの歌唱力が変わらないこと、そして、2000年代になってもTVで歌う歌声が全く変わらないことに感嘆しました。
作品が生まれた当時と変わることなくご自身が作った旋律を忠実に表現する姿を見て、作品に対する深い愛情と、いつの時代になっても丁寧に歌い続けることで当時から聴き続けたリスナーを大切にする方なのだと感じました。
今夜は、スタジオ音源とステージ音源の2-Versionをご紹介します。
大変おこがましいとは思いますが、ご経験を重ねてからの歌唱力は更にUPされている気がします。
聴いている私も、胸が熱くなりました。
この「かもめが翔んだ日」は、失恋を歌ったものです。
数々の名作を送り出した作詞家・伊藤アキラさんからこの歌詞を受け取った渡辺真知子さんは、すぐに旋律が浮かんだそうです。
かもめを「飛んだ」にせず「翔んだ」と表現することによって、歌の主人公が悲しみを乗り越え前に進み、次の人生へ進むという強い決意を感じさせます。
カモメが高い空へ羽ばたき、希望に満ちた未来へ向かうポジティブな印象を与えています。
歳を重ねられて、ますます魅力的な渡辺真知子さん。
これからも応援しております。
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今週~来週は、お花見のために場所取りに奮闘される方もいらっしゃるのでしょうか。
或いは、新しい環境に向けて期待に胸を膨らませていたのに、ちょっぴり気を落とされている方もいらっしゃるかもしれません。
毎日生きていればいるほど、ご自身の意志や希望に沿わないことは少なからずあるでしょう。
そんなことに抗う体力・気力も大変です。
そんな時は、少しでもお休み出来るようでしたら、大好きなものだけに向き合う時間をつくってください。
そしてこのWorld Music Barでご紹介している音楽の中から、お客様に寄り添える曲が見つかったら、大変嬉しく思います。
またのご来店をお待ちしております。おやすみなさい。
It can be recovered, but drive slowly on your mind
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