こんばんは。World Music Barへようこそ。
年末年始が過ぎた1月~2月は、寒さもピークを迎え、気分も内向的になりがちです。
そんな時は是非当店へお越しいただき、上質な音楽で心と身体をリフレッシュしてくださいね。

今夜はそんなあなたへぴったりなナンバーをおかけします。
イギリスのシンガーソングライター、ルーマー(Rumer、本名 Sarah Joyce)による2014年のヒットナンバー、「Dangerous」です。
私が初めて彼女の曲を聴いたのは、FM J-WAVEの番組、別所哲也さんの「TOKYO MORNING RADIO」でOn Airされた時でした。
2010年にRumerの1st Album「Seasons of My Soul」からリリースされたシングル「Slow」でした。
Carpentersを思わせる落ち着いたボーカルと抜群の歌唱力で流れた「Slow」はアンニュイな雰囲気でとても印象に残りました。

1st Albumのミリオンセラーと「Slow」のヒットで一躍スターダムに駆け上がったRumerですが、極度のプレッシャーから双極性障害、心的外傷後ストレス障害、ADHDを患います。
歌声や楽曲もそうなのですが、とても繊細なアーティストであることがわかります。
パキスタンで生まれ、複雑な家庭で育った彼女は、幼い頃から敬愛するアーティストの曲を聴くことで音楽を心の拠りどころにしていました。
デビュー後、リチャード・カーペンター(Richard Carpenter)やバート・バカラック(Burt Bacharach)など偉大なアーティスト達から評価を受けた彼女。
しかし一方で、次の作品に向けて自身の心と身体のバランスが保てなくなるほどプレッシャーに押しつぶされそうになっていたのかもしれません。
それから4年後、2014年にオリジナルの2nd Album「Into Colour」を発表します(2012年にCover Albumを1枚発表しています)。
今夜ご紹介する「Dangerous」は、このAlbumからシングルカットされた作品です。

今までの物憂げな彼女のナンバーとは明らかに異なる、アップテンポでDiscoticな曲調に驚いたリスナーも多かったのではないでしょうか。
私もその一人です。
とは言え、Titleの「Dangerous」や歌詞には、当時の彼女の中にあった不安な想いが込められています。

「あなたの愛は危険すぎる、もう二度と失恋したくない」
「元気になるまでまだ時間がかかるわ」
「私はまだ自分の心に向き合い始めたばかりだから」

この曲は、70 年代にインスピレーションを得たDisco Pop Trackであり、Bassが本当にカッコ良くて、とても元気になる一曲です。それでは、お聴きください。

Rumer「Dangerous」(2014) ‐ Album from “Into Colour

このOfficial Videoでは、強くて美しいヒロインが、目標に向かってあきらめずに好きなことに向かって謙虚な気持ちで練習を続け、ついにそのチャンスをつかむまでのストーリーが描かれています。
BBCのYoutubeチャネルでRumerが実際にスタジオで歌う動画を観ることが出来ますが、ガラスのように繊細な彼女が垣間見えます。思わず「頑張って」と応援したくなる姿です。
この対比もどことなく彼女のピュアな心を感じ取れるような気がします。
好きなことが生涯の生業(なりわい)となったものの、音楽業界に再び戻ることに対する恐れ。
再び曲を書いたり、人前で演奏したりすることへの抵抗。
でも、好きだから続けたい。だから、やるしかない。
そんな想いが伝わる一曲です。
**
新しい年が始まり、もう一週間が経ってしまった、どうしよう…と思わず、先ずは朝の目覚めに感謝しながら「今日も一日を大切に生きよう」と考えることだけでも十分なエンジンになると思います。
お客さまにとって、素晴らしい一週間になりますよう願っております。
今夜もご来店いただきましてありがとうございました。

(FM Radio “World Music Bar” 当店のラジオ番組もお楽しみください ~ by stand.fm)




投稿者

店主

On Bass, Writer, Radio DJ Health Rhythm Counselor, Life Rhythm Advisor

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)